2018/10/03

鎮痛の色々

広汎性侵害抑制調節DNIC
広汎な部位に侵害刺激を加えると、痛みが抑えられる。


ゲートコントロール
経皮的電通刺激法TENS


ゲートコントロールセオリーの主役は、SG: substantia gelatinosa(膠様質)のニューロンである。
SGは、痛みの信号を伝逹するT細胞に対するゲートを閉じる働きをしている。
侵害性の高閾値感覚を伝える細い神経線維は、SGを抑制するので、痛みの信号伝達のゲートが開き、痛みを感じる。
触、圧、振動などの低閾値感覚を伝える太い神経線維は、SGを活性化させるので、痛みの信号の通路のゲートを閉ざす。

痛みのある場所あるいは、そこから痛みを中枢に伝える末梢神経を覆う皮膚の上に一対の電極を置いて電気刺激する除痛法。
10-100Hzの比較的高頻度で刺激する。
電流を強めると刺激による痛みが起こるので、痛みの閾値以下の強さを用いる。刺激を始めてから2、3分経つと鎮痛効果が現れ、刺激をやめてから数時間に渡って効果が残ることも少なくない。
末梢神経に原因がある慢性痛には有効であるが、慢性リウマチのような神経以外の組織に病変がある痛みにはほとんど有効ではない。
高倉公朋先生が1/fゆらぎ刺激に除痛効果があることを示し、最近の市販のTENS用機器は、1/fリズムのような刺激条件が設定されているものもある。