2017/12/07

とんでも記事

この忙しいときに母親から、「こうじ酵素がダイエットに良いって人気なんだけどどうなの?」と問い合わせが来ました。
もし本当に効果があるならボクサーや格闘家が減量するとき使ってるだろと思いながらも、取り敢えず調べてみました。
そうしたら、こんな記事が出て来たのでぜひ読んでみてください。
中には、なるほどと思う人もいるかと思うのですが、この記事を使って、私が日頃から言ってるネットにはwiki以外まともなものがほとんどないという意見の証明をしてみたいと思います。
このライターさんに恨みはありませんが、運が悪かったということで。
まず最初に、麹は微生物のことで、その微生物が作る酵素が良いとうたっているのですが、簡単に酵素の説明をしたいと思います。
酵素とは、生体で起こる化学反応を進めてくれる分子のことです。
ちなみに、タンパク質から作られてます。

では早速、この記事がどうみなさんを騙してるか説明して行きます。
長々と色々なことが書いてありますが、最後に「まとめ」と出て来ますのでそこを見てみましょう。

まず、でんぷんを太る原因としてるのは合ってるのですが、酵素が足りないと消化出来ずに脂肪になると書いてます。
これ真逆です…。
消化を「消して無くなる」と誤認させるような文章になってますが、腸は消化して細かくなったものしか吸収出来ません。
消化出来れば出来るだけ吸収されます。
とくにでんぷんなんて炭水化物のかたまりですから、吸収したときに必要量が満ちてれば確実に脂肪になります。
ちなみに消化出来ないものは吸収出来ないので、便として排出されます。
ですので、痩せたいなら消化させなきゃ良いんです。
ただ、栄養が吸収出来ないことになりますから、痩せるけどいずれ病気になるでしょう。

次に、酵素の無駄使いをするなと書いてます。
確かに以前は酵素の量は限られてるとあったのですが、それは昔の話です。
そして、酵素には反応後はもとの状態に戻るという性質があります。
ですので枯渇することはそうそうないでしょう。
しかもです、仮に限りがあったとしてもこの程度の節約なんて、体内の酵素の莫大な量からみたら微々たるものです。
足元のゴミを拾ったから地球が綺麗になったと言い張ってるのと変わりません。
確かに数値化したらそうかも知れないけど…ってレベルのこじ付けです。
さらに、酵素の無駄使いをしないためにジャンクフードやアルコールをやめて…とありますが、もしやめられたらこれ飲まなくても痩せるでしょう。

以上、「まとめ」の二つがどっちも間違っているという、ろくな「まとめ」じゃありません。
でも、今のネットはこんな記事ばかりです。
もはや、間違った知識を植え付けられるなら、知らない方がまだマシですよね。
運良く正しい方を選択出来るかも知れないですから。
これ、抗がん剤にも言えますよね。
助かる可能性があった人達が亡くなって行く。
抗がん剤がいけないと書くなら、何が良いのかを書いてあげないと、読む方は途方に暮れてしまいますよ。
ほとんどが、怖いと否定するだけで終わってしまう。
知識が無いからその先が書けない訳であって、知識が無いなら書くなって言いたいですよね。
とくに生き死にが掛かってる内容なんですから。

話が逸れてしまいましたが、母親にはこの事実を伝え、二時間ドラマを観ながら食べるポテトチップスを止めるようアドバイスをして終わりましたとさ。





2017/11/30

痛みの機序ver2.0

炎症によって細胞膜から切り出された不飽和脂肪酸のアラキドン酸が、プロスダグランジン合成酵素(cox)によってプロスダグランジンE2になります。
そのプロスダグランジンE2は、自由神経終末上にあるプロスダグランジンE2受容体に結合してホルモン感受性リン酸化酵素を活性化します。
このリン酸化酵素がカプサイシン受容体をリン酸化してナトリウムイオンが流入。
自由神経終末の細胞膜(-70mV)に刺激が加わると細胞膜が興奮し、ナトリウムイオンの透過性は2000倍近くに高まります。
ナトリウムイオンの細胞内流入により膜電位が脱分極し局所電位が起きます。
脱分極が閾値を越えると活動電位となります。
軸索を伝わって神経繊維のシナプス終末に到達した活動電位が引き金となって、シナプス終末からグルタミン酸が放出されます。
グルタミン酸は拡散で幅20〜50nmのシナプス間隙を移動。
脊髄後角のニューロン上のグルタミン酸受容体と結合して、受容体チャネルが開き、細胞外からナトリウムイオンやカルシウムイオンがニューロン内に流入し、内向きの電流が流れ、シナプス後電位が発生します。
ただし、グルタミン酸受容体のシナプス後電位は小さく、それ自身で自己増幅するほど興奮しません。
そのため、シナプス後ニューロンは細胞体と樹状突起上に、感覚受容器からの感覚神経と多くのシナプスを形成しています。
この局所的な膜電位の脱分極の総和が軸索にあるイオンチャネルを開く大きさに達すると活動電位が発生します。
グルタミン酸受容体にはAMPA受容体とNMDA受容体があり、通常はグルタミン酸の放出によりAMPA受容体が活性化され一方向に情報が伝達され終了します。
しさし、炎症や神経損傷などにより持続的に侵害情報が送られると、AMPA受容体だけでなくNMDA受容体も活性化します。
樹状突起の小さな突起スパインにあるNMDA受容体からカルシウムイオンが流入すると、カルシウム依存性リン酸化酵素が活性化され、2つに折れ曲がった状態から直線状になりNMDA受容体の方に移動しスパインが大きくなります。
スパインが大きくなり、シナプス結合の数が増えることで膜電位の脱分極の総和が増え軸索にあるイオンチャネルを開く大きさの活動電位が発生します。
そして脊髄を上行し、体性感覚野に痛みの情報が伝わるのです。
また、リン酸化によるタンパク分子のスイッチは分や時間単位で行われるのですが、侵害情報が絶えず脊髄後角に伝わるとNMDA受容体のリン酸化は一週間も持続します。
これが長引く痛みに関係してくるのです。






2017/09/28

がん治療 4

前回カゴメさんから発売されているラブレを紹介しました。
そこで今回は、一カ月飲むと20万円近くするのに、エビデンスにムリがある商品の例を紹介します。
さすがにここで大々的に商品名を上げるのは訴えられそうなので、商品Aとさせていただきます。

今回、商品Aを例に出してお伝えしたいのが、アポトーシスを歌う商品には頼り過ぎるなということです。
また、商品の値段や食材の希少性は判断材料から消して考えるべきだということです。
何故なら一番恐いのは、これらのエビデンスのない商品に頼り過ぎて、本当にやらなければならないことが疎かになることです。

それでは、商品Aがどのようにアポトーシスを歌っているかを見て行きましょう。
まず、そもそもアポトーシスとは何かです。
アポトーシスとは、個体をより良い状態に保つために引き起こされるプログラムされた細胞自殺、細胞死のことです。
商品Aは、ある抗がん剤と同様の成分が、がん細胞の微小管に働きかけ細胞分裂を阻害するというのです。
細胞分裂を阻害されたがん細胞はアポトーシスを起こします。
もはや内容は抗がん剤と同じです。
ここで問題なのが、抗がん剤と違い選択的にがん細胞に働きかけるので副作用がないと言っていることです。
通常、我々には目があり、目で見て物を判断することが出来ます。
では、その成分は何を見て正常な細胞の微小管とがん細胞の微小管を見分けているのでしょうか。
見分けられる訳がないんです。
だからこそ抗がん剤は全ての微小管に働きかけてしまい、その結果副作用が起こるのです。
もし本当にそんなものがあったら、全く副作用のない抗がん剤が誕生したことになります。
がんに特異性のある分子標的薬の研究をしている人達が、それをこれ程長い期間見過ごすでしょうか?

がん治療に効果的と歌う商品は、大きく二つに分かれます。

がん細胞のアポトーシスを誘導する。
NK細胞(免疫細胞)を活性化する。

この二つです。
現在、特異的にがん細胞に働きかけアポトーシスを誘導する商品や食材はありません。
可能なのは二つ目のNK細胞を活性化させることだけです。
前回紹介したラブレはこの二つ目に当てはまるのですが、がんに効果的とは大きく歌ってません。
それでもエビデンスにはきちんとしたものがあります。
商品Aとは大違いです。

高い商品、希少な食材を摂ってるから安心。
とんでもない。
最後にもう一度言いますが、本当に恐いのは、エビデンスのない商品に頼り過ぎて、本当にやらなければならないことが疎かになることです。





2017/09/27

がん治療 3 ラブレ

以前のコラムの中で、がんに効くと歌いながらこじつけレベルの作用しかない商品や食材が多いと話しましたが、今回は、私が考察したなかでお薦めの商品がありますので、考察の仕方も含めて紹介したいと思います。

それでは…

私のお薦めの商品はカゴメ社から出ている乳酸菌サプリ「ラブレ」です。
ラブレとはラクトバチルス・ブレブスの略になります。
それではラブレがどう良いのか一緒に考察をして行きましょう。

まず、考察する上で大事なことが三つあります。
1.商品、食材のどの成分が、
2.どの様な過程で、
3.何のどこに作用するのか。
この三つが明確に示されているかどうかを確認します。

ラブレの場合だと、
1.ラブレ菌が多糖体EPSを分泌します。
2.この多糖体EPSに白血球が反応し、インターフェロンαを分泌します。
3.このインターフェロンαの刺激を受け、NK細胞が活性化します。

それでは細かく説明して行きます。
多糖体EPSとは微生物が分泌する細胞外高分子物質のことです。
様々なEPSがあるなかで、ラブレ菌のEPSに白血球が反応してインターフェロンαが分泌されるそうです。
少し細かいのですが、実は、白血球がEPSに確実に反応はしているのですが、どう反応しているのかはまだ詳しく分かっていないそうです。
白血球がEPSをエサと認識しているのか、異物として認識しているのか。
ただ、インターフェロンαは、一般的には異物やウイルスが浸入した際に白血球から分泌されます。
ですので、エサと言うよりかは異物扱いをしていると考えた方が良さそうです。
ちなみに、インターフェロンαとはサイトカインの一つです。
サイトカインとは、細胞間の伝達ツールみたいなものです。
我々人間は言葉で指示を出しますが、細胞は喋れないので、サイトカインで指示を出します。
そして、そのインターフェロンαを受けてNK細胞が活性化されると。
では、一体どの様に活性化するのか?
これの記述が中々出て来ない。
やっと見付けた内容によるとNK細胞の転写を促進するそうです。
転写とは、細胞分裂の過程の一つなので、NK細胞への分化が促進されるってことになります。
簡単に言えば、NK細胞の数が増えるってことです。
これはスゴいことです。
通常、NK細胞療法でNK細胞を培養して増やす場合、1クールで100万円以上掛かります。
しかも、NK細胞の培養はかなり難しいと。
それが、増える量こそ違えど、月4000円程度でNK細胞が増えるならこんな安いものはありません。
そして、安さ以上に素晴らしいのは、ここまではっきりとしたエビデンスがある商品はほとんどないってことです。

私はもちろんですが、早速両親にも飲ませてます。
言うまでもありませんが、現在治療中のがん患者さんにも飲んでもらってます。

免疫力をUPさせたい人はぜひ始めてみてください!

次回は、月に20万円近くするのに、エビデンスの怪しい商品を紹介します。
値段が高ければ良い、希少なら良いというありがちな思い込みの危険性が伝わればと。
また、次回のコラムを読めば、ラブレがいかに優秀か分かっていただけると思います。
お楽しみに!






2017/09/26

がん治療 2

がんになるとほとんどの人が、がんに良いとされる商品や食材に走ります。

もしがん患者さんがこれを読んでいたら、よーく思い出してみてください。

あなたの周りのがんでない人達は、今あなたが摂っているがんに良いとされる商品や食材を摂ってますか?

おそらくほとんどの人が摂ってないでしょう。

でもがんではない。

あなたに必要なのは、その商品や食材を摂ることではなく、がんでない人のマネをすることです。

何が違うのか。

生活習慣です。

今、あなたの周りのがんでない人達は、毎日必ずできる数千個に及ぶがん細胞を、毎日ちゃんとNK細胞が処理出来ているということです。

どれだけ発がん性物質を摂ろうとも、最後にNK細胞がばっちり働いていたらがんにはなれません。

まず、発がんのきっかけである活性酸素によるDNA損傷、これが日々どれだけ起きているかご存知ですか?

たった一つの細胞につき、毎日数万から100万個も損傷を受けてるんです。

活性酸素を除却なんてやったところでたかが知れてるのです。

それでも、やること自体は悪いことではありませんが、その前にやるべきことがあるはずです。

まず最初にやらなければならないことは、ストレスと疲労の除却です。

ストレスと疲労は、交感神経を優位にし、交感神経節後繊維から出るノルアドレナリンはリンパ球の表面にあるβ2アドレナリン受容体とケモカイン受容体の複合体に働きかけ、リンパ球のリンパ節からの脱出を抑制します。

ですので、NK細胞ががん細胞を殺しに行けないのです。

そのためにも、日頃の生活にストレスと疲労を取り除く何かを取り入れて行かないといけません。

仮に一時的にがん細胞を除却出来たとしても、生活が今までと変わらなければ、またがんは出来るでしょう。

がんや再発を無くしたいなら、今までとは別の生活を手に入れなければならないのです。

まずは、ストレスと疲労を取り除く努力を!

次回は、生活習慣の見直しに取り組んでること前提に、さらにお薦めの商品がありますので紹介します。

私も、両親も、そして当院で治療しているがん患者さんにも飲んでいただいているサプリになります。

お楽しみに!