2017/12/07

とんでも記事

この忙しいときに母親から、「こうじ酵素がダイエットに良いって人気なんだけどどうなの?」と問い合わせが来ました。
もし本当に効果があるならボクサーや格闘家が減量するとき使ってるだろと思いながらも、取り敢えず調べてみました。
そうしたら、こんな記事が出て来たのでぜひ読んでみてください。
中には、なるほどと思う人もいるかと思うのですが、この記事を使って、私が日頃から言ってるネットにはwiki以外まともなものがほとんどないという意見の証明をしてみたいと思います。
このライターさんに恨みはありませんが、運が悪かったということで。
まず最初に、麹は微生物のことで、その微生物が作る酵素が良いとうたっているのですが、簡単に酵素の説明をしたいと思います。
酵素とは、生体で起こる化学反応を進めてくれる分子のことです。
ちなみに、タンパク質から作られてます。

では早速、この記事がどうみなさんを騙してるか説明して行きます。
長々と色々なことが書いてありますが、最後に「まとめ」と出て来ますのでそこを見てみましょう。

まず、でんぷんを太る原因としてるのは合ってるのですが、酵素が足りないと消化出来ずに脂肪になると書いてます。
これ真逆です…。
消化を「消して無くなる」と誤認させるような文章になってますが、腸は消化して細かくなったものしか吸収出来ません。
消化出来れば出来るだけ吸収されます。
とくにでんぷんなんて炭水化物のかたまりですから、吸収したときに必要量が満ちてれば確実に脂肪になります。
ちなみに消化出来ないものは吸収出来ないので、便として排出されます。
ですので、痩せたいなら消化させなきゃ良いんです。
ただ、栄養が吸収出来ないことになりますから、痩せるけどいずれ病気になるでしょう。

次に、酵素の無駄使いをするなと書いてます。
確かに以前は酵素の量は限られてるとあったのですが、それは昔の話です。
そして、酵素には反応後はもとの状態に戻るという性質があります。
ですので枯渇することはそうそうないでしょう。
しかもです、仮に限りがあったとしてもこの程度の節約なんて、体内の酵素の莫大な量からみたら微々たるものです。
足元のゴミを拾ったから地球が綺麗になったと言い張ってるのと変わりません。
確かに数値化したらそうかも知れないけど…ってレベルのこじ付けです。
さらに、酵素の無駄使いをしないためにジャンクフードやアルコールをやめて…とありますが、もしやめられたらこれ飲まなくても痩せるでしょう。

以上、「まとめ」の二つがどっちも間違っているという、ろくな「まとめ」じゃありません。
でも、今のネットはこんな記事ばかりです。
もはや、間違った知識を植え付けられるなら、知らない方がまだマシですよね。
運良く正しい方を選択出来るかも知れないですから。
これ、抗がん剤にも言えますよね。
助かる可能性があった人達が亡くなって行く。
抗がん剤がいけないと書くなら、何が良いのかを書いてあげないと、読む方は途方に暮れてしまいますよ。
ほとんどが、怖いと否定するだけで終わってしまう。
知識が無いからその先が書けない訳であって、知識が無いなら書くなって言いたいですよね。
とくに生き死にが掛かってる内容なんですから。
話が逸れてしまいましたが、母親にはこの事実を伝え、二時間ドラマを観ながら食べるポテトチップスを止めるようアドバイスをして終わりましたとさ。





2017/11/30

痛みの機序ver2.0

炎症によって細胞膜から切り出された不飽和脂肪酸のアラキドン酸が、プロスダグランジン合成酵素(cox)によってプロスダグランジンE2になります。
そのプロスダグランジンE2は、自由神経終末上にあるプロスダグランジンE2受容体に結合してホルモン感受性リン酸化酵素を活性化します。
このリン酸化酵素がカプサイシン受容体をリン酸化してナトリウムイオンが流入。
自由神経終末の細胞膜(-70mV)に刺激が加わると細胞膜が興奮し、ナトリウムイオンの透過性は2000倍近くに高まります。
ナトリウムイオンの細胞内流入により膜電位が脱分極し局所電位が起きます。
脱分極が閾値を越えると活動電位となります。
軸索を伝わって神経繊維のシナプス終末に到達した活動電位が引き金となって、シナプス終末からグルタミン酸が放出されます。
グルタミン酸は拡散で幅20〜50nmのシナプス間隙を移動。
脊髄後角のニューロン上のグルタミン酸受容体と結合して、受容体チャネルが開き、細胞外からナトリウムイオンやカルシウムイオンがニューロン内に流入し、内向きの電流が流れ、シナプス後電位が発生します。
ただし、グルタミン酸受容体のシナプス後電位は小さく、それ自身で自己増幅するほど興奮しません。
そのため、シナプス後ニューロンは細胞体と樹状突起上に、感覚受容器からの感覚神経と多くのシナプスを形成しています。
この局所的な膜電位の脱分極の総和が軸索にあるイオンチャネルを開く大きさに達すると活動電位が発生します。
グルタミン酸受容体にはAMPA受容体とNMDA受容体があり、通常はグルタミン酸の放出によりAMPA受容体が活性化され一方向に情報が伝達され終了します。
しかし、炎症や神経損傷などにより持続的に侵害情報が送られると、AMPA受容体だけでなくNMDA受容体も活性化します。
樹状突起の小さな突起スパインにあるNMDA受容体からカルシウムイオンが流入すると、カルシウム依存性リン酸化酵素が活性化され、2つに折れ曲がった状態から直線状になりNMDA受容体の方に移動しスパインが大きくなります。
スパインが大きくなり、シナプス結合の数が増えることで膜電位の脱分極の総和が増え軸索にあるイオンチャネルを開く大きさの活動電位が発生します。
そして脊髄を上行し、体性感覚野に痛みの情報が伝わるのです。
また、リン酸化によるタンパク分子のスイッチは分や時間単位で行われるのですが、侵害情報が絶えず脊髄後角に伝わるとNMDA受容体のリン酸化は一週間も持続します。
これが長引く痛みに関係してくるのです。






2017/09/28

がん治療 4

前回カゴメさんから発売されているラブレを紹介しました。
そこで今回は、一カ月飲むと20万円近くするのに、エビデンスにムリがある商品の例を紹介します。
さすがにここで大々的に商品名を上げるのは訴えられそうなので、商品Aとさせていただきます。

今回、商品Aを例に出してお伝えしたいのが、アポトーシスを歌う商品には頼り過ぎるなということです。
また、商品の値段や食材の希少性は判断材料から消して考えるべきだということです。
何故なら一番恐いのは、これらのエビデンスのない商品に頼り過ぎて、本当にやらなければならないことが疎かになることです。

それでは、商品Aがどのようにアポトーシスを歌っているかを見て行きましょう。
まず、そもそもアポトーシスとは何かです。
アポトーシスとは、個体をより良い状態に保つために引き起こされるプログラムされた細胞自殺、細胞死のことです。
商品Aは、ある抗がん剤と同様の成分が、がん細胞の微小管に働きかけ細胞分裂を阻害するというのです。
細胞分裂を阻害されたがん細胞はアポトーシスを起こします。
もはや内容は抗がん剤と同じです。
ここで問題なのが、抗がん剤と違い選択的にがん細胞に働きかけるので副作用がないと言っていることです。
通常、我々には目があり、目で見て物を判断することが出来ます。
では、その成分は何を見て正常な細胞の微小管とがん細胞の微小管を見分けているのでしょうか。
見分けられる訳がないんです。
だからこそ抗がん剤は全ての微小管に働きかけてしまい、その結果副作用が起こるのです。
もし本当にそんなものがあったら、全く副作用のない抗がん剤が誕生したことになります。
がんに特異性のある分子標的薬の研究をしている人達が、それをこれ程長い期間見過ごすでしょうか?

がん治療に効果的と歌う商品は、大きく二つに分かれます。

がん細胞のアポトーシスを誘導する。
NK細胞(免疫細胞)を活性化する。

この二つです。
現在、特異的にがん細胞に働きかけアポトーシスを誘導する商品や食材はありません。
可能なのは二つ目のNK細胞を活性化させることだけです。
前回紹介したラブレはこの二つ目に当てはまるのですが、がんに効果的とは大きく歌ってません。
それでもエビデンスにはきちんとしたものがあります。
商品Aとは大違いです。

高い商品、希少な食材を摂ってるから安心。
とんでもない。
最後にもう一度言いますが、本当に恐いのは、エビデンスのない商品に頼り過ぎて、本当にやらなければならないことが疎かになることです。





2017/09/27

がん治療 3 ラブレ

以前のコラムの中で、がんに効くと歌いながらこじつけレベルの作用しかない商品や食材が多いと話しましたが、今回は、私が考察したなかでお薦めの商品がありますので、考察の仕方も含めて紹介したいと思います。

それでは…

私のお薦めの商品はカゴメ社から出ている乳酸菌サプリ「ラブレ」です。
ラブレとはラクトバチルス・ブレブスの略になります。
それではラブレがどう良いのか一緒に考察をして行きましょう。

まず、考察する上で大事なことが三つあります。
1.商品、食材のどの成分が、
2.どの様な過程で、
3.何のどこに作用するのか。
この三つが明確に示されているかどうかを確認します。

ラブレの場合だと、
1.ラブレ菌が多糖体EPSを分泌します。
2.この多糖体EPSに白血球が反応し、インターフェロンαを分泌します。
3.このインターフェロンαの刺激を受け、NK細胞が活性化します。

それでは細かく説明して行きます。
多糖体EPSとは微生物が分泌する細胞外高分子物質のことです。
様々なEPSがあるなかで、ラブレ菌のEPSに白血球が反応してインターフェロンαが分泌されるそうです。
少し細かいのですが、実は、白血球がEPSに確実に反応はしているのですが、どう反応しているのかはまだ詳しく分かっていないそうです。
白血球がEPSをエサと認識しているのか、異物として認識しているのか。
ただ、インターフェロンαは、一般的には異物やウイルスが浸入した際に白血球から分泌されます。
ですので、エサと言うよりかは異物扱いをしていると考えた方が良さそうです。
ちなみに、インターフェロンαとはサイトカインの一つです。
サイトカインとは、細胞間の伝達ツールみたいなものです。
我々人間は言葉で指示を出しますが、細胞は喋れないので、サイトカインで指示を出します。
そして、そのインターフェロンαを受けてNK細胞が活性化されると。
では、一体どの様に活性化するのか?
これの記述が中々出て来ない。
やっと見付けた内容によるとNK細胞の転写を促進するそうです。
転写とは、細胞分裂の過程の一つなので、NK細胞への分化が促進されるってことになります。
簡単に言えば、NK細胞の数が増えるってことです。
これはスゴいことです。
通常、NK細胞療法でNK細胞を培養して増やす場合、1クールで100万円以上掛かります。
しかも、NK細胞の培養はかなり難しいと。
それが、増える量こそ違えど、月4000円程度でNK細胞が増えるならこんな安いものはありません。
そして、安さ以上に素晴らしいのは、ここまではっきりとしたエビデンスがある商品はほとんどないってことです。

私はもちろんですが、早速両親にも飲ませてます。
言うまでもありませんが、現在治療中のがん患者さんにも飲んでもらってます。

免疫力をUPさせたい人はぜひ始めてみてください!

次回は、月に20万円近くするのに、エビデンスの怪しい商品を紹介します。
値段が高ければ良い、希少なら良いというありがちな思い込みの危険性が伝わればと。
また、次回のコラムを読めば、ラブレがいかに優秀か分かっていただけると思います。
お楽しみに!






2017/09/26

がん治療 2

がんになるとほとんどの人が、がんに良いとされる商品や食材に走ります。

もしがん患者さんがこれを読んでいたら、よーく思い出してみてください。

あなたの周りのがんでない人達は、今あなたが摂っているがんに良いとされる商品や食材を摂ってますか?

おそらくほとんどの人が摂ってないでしょう。

でもがんではない。

あなたに必要なのは、その商品や食材を摂ることではなく、がんでない人のマネをすることです。

何が違うのか。

生活習慣です。

今、あなたの周りのがんでない人達は、毎日必ずできる数千個に及ぶがん細胞を、毎日ちゃんとNK細胞が処理出来ているということです。

どれだけ発がん性物質を摂ろうとも、最後にNK細胞がばっちり働いていたらがんにはなれません。

まず、発がんのきっかけである活性酸素によるDNA損傷、これが日々どれだけ起きているかご存知ですか?

たった一つの細胞につき、毎日数万から100万個も損傷を受けてるんです。

活性酸素を除却なんてやったところでたかが知れてるのです。

それでも、やること自体は悪いことではありませんが、その前にやるべきことがあるはずです。

まず最初にやらなければならないことは、ストレスと疲労の除却です。

ストレスと疲労は、交感神経を優位にし、交感神経節後繊維から出るノルアドレナリンはリンパ球の表面にあるβ2アドレナリン受容体とケモカイン受容体の複合体に働きかけ、リンパ球のリンパ節からの脱出を抑制します。

ですので、NK細胞ががん細胞を殺しに行けないのです。

そのためにも、日頃の生活にストレスと疲労を取り除く何かを取り入れて行かないといけません。

仮に一時的にがん細胞を除却出来たとしても、生活が今までと変わらなければ、またがんは出来るでしょう。

がんや再発を無くしたいなら、今までとは別の生活を手に入れなければならないのです。

まずは、ストレスと疲労を取り除く努力を!

次回は、生活習慣の見直しに取り組んでること前提に、さらにお薦めの商品がありますので紹介します。

私も、両親も、そして当院で治療しているがん患者さんにも飲んでいただいているサプリになります。

お楽しみに!





2017/09/23

がん治療

以前は日常的に行われていた鍼灸院でのがん治療も最近ではあまり聞かなくなりました。

そんな中、当院は現在がん患者の治療を行なってます。

膵臓がんのステージIII〜Ⅳ、周りの血管にも浸潤していて手術は出来ない状況で来院。

抗がん剤は1クールの2回目までやるも副作用がひどく一時中断したままの状態でした。

当院で治療を始めてからもう少しで2ヶ月。

腫瘍マーカーCA19-9の値も半分減りました。

初回来院時に比べると明らかに顔色も良くなってます。

もちろん、週一で病院に通い検査もしてくれてます。

病院の先生も不思議がってるそうです。

鍼灸院とは言え、当院のがん治療は東洋医学ベースではありません。

完全に生化学ベースです。

そこに東洋医学を少し付け加えた治療内容になります。

生活習慣も完全に生化学ベースの内容に改善してもらいました。

ネットには、がんに効くと歌った商品や食材などが数え切れないくらい出回ってます。

しかし、生化学的に考察すると、ほとんどがこじつけレベルの作用しかありません。

商品や食材のどの成分がどこにどの様に作用してがん細胞に働きかけるのか。

これの説明にムリがある高価な商品は辞めさせ、安くてもエビデンスのしっかりした商品を薦めてます。

とりあえず、アポトーシスを特異的に誘発するとある商品はムリしてやらなくても良いかと。

もし本当にそんなことが可能なら、キメラ抗原受容体発現T細胞の研究者さん達がズルっと倒れちゃいますよ。

ですので、金銭的に余裕があるならやっても良いのではって感じです。

そして、何より大事なことは、がん細胞を殺せるNK細胞は副交感神経優位のとき働くということです。

これは言い換えれば、どんな高価商品や食材を摂ろうとも、副交感神経優位でなければ全く意味がないということです。

何故なら、がん細胞を直接的に殺せる商品や食材はないからです。

全ての商品や食材は、結局NK細胞に働きかけるものでしかないのです。

日本人の3人に1人は、がんで亡くなると言われてます。

その1人にならないためにも、日々の生活の中に副交感神経優位の時間を作るようにしましょう。





2017/08/12

熱振動と活動電位

温度が上がると熱振動の振り幅が増え、電子はスムーズに原子間を移動しづらくなる。
温度が下がると熱振動が抑えられ、電子はスムーズに原子間を移動しやすくなる。
電池を冷やすとちょっと復活するという雑学はここから来る。
しかし、神経の伝導速度は冷やすと遅くなるとある。
神経も活動電位という電気信号であるならば、熱振動が適用されるはず。
なぜ真逆なのか?
知恵袋にこんな質問が。 https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11110309661

私が、治療家は解剖ばかりやってても意味がないと言うのはこう言うところから来ている。
解剖を学ぶのは当然のことで、治療を突き詰めると結局は生化学に辿り着く。
この質問のやり取りをしている人が治療家なら、私は絶対こういう人のところに治療に行く。

この質問は一見真逆の説明のようだが、そもそもこの2つを同じステージで考えることがおかしい。
活動電位の伝導はただ電子が原子間を移動して軸索を伝わって行くわけではなく、Naチャンネルの開閉などの処理が必要なわけで、これらは全て生体が行う作業である。
そして、そもそもNaチャンネル自体がタンパク質であり、温度とタンパク質の関係性も重要になって来る。
熱振動は原子レベルの小さな世界の話で、活動電位は、原子が合わさり分子になり、分子が合わさり細胞になった世界での話である。
受ける影響に違いが出て当然である。

こういう話をばんばんする治療家を増やして、日本を治療大国にしたいなぁ…
身体が悪くなったら日本に行くみたいな…





2017/07/06

抗ガン剤

前回のNK細胞のコラムを投稿後、二人の方から抗ガン剤について質問をいただきました。

ネットで調べると悪いという記事ばかりが出て来ますが、どう悪いのか、なぜ副作用が起きるのかが全く説明されていないので、みんな判断に困ってしまうのでしょう。

そこで、抗ガン剤には色々な種類があり、きっちり標的をねらって行くものもありますが、世間一般でいう副作用が起こる抗ガン剤の説明を簡単にしたいと思います。

例えば、乳ガンなどで使う抗ガン剤にはフルオロデオキシウリジンやメトトレキサートといったものがあります。

これらの抗ガン剤は細胞の増殖を阻害します。



まず、人間の身体は日々細胞分裂で新しい細胞が作られることで新陳代謝が行われております。

この細胞分裂は、簡単にいったら遺伝情報のコピーです。

書類をコピーをするときにインクが必要なように、細胞をコピーするときにはアデニン、グアニン、シトシン、チミン、ウラシルといった塩基が必要になります。

インクのマゼンタ、シアン、イエローみたいな感じです。

この際、チミンは葉酸のサイクルを経て生成されるのですが、フルオロデオキシウリジンはそのサイクルで使われるチミジル酸合成酵素を阻害、またメトトレキサートはジヒドロ葉酸還元酵素を阻害します。

よってチミンが生成されないので細胞が増殖出来ないのです。

これは、ガン細胞に限ったことではなく、正常な細胞の分裂も阻害してしまいます。

細胞分裂が活発な髪が抜けてしまうのはそういった理由によるのです。

外見的に髪が分かりやすいですが、通常体内では血液も骨も日々細胞分裂を行なっています。

それすらもストップさせてしまうことが副作用なのです。

そして、細胞分裂を途中でストップさせられたがん細胞はアポトーシスを起こすというのが抗がん剤の狙いです。

ここで一つ問題なのが、細胞分裂時にしか作用しないということです。

ですので、抗ガン剤を利用しながらリラックスを取り入れ、がん細胞を殺せる自身のNK細胞を働かせることが必要です。

NK細胞は、副交感神経が優位な時に働きます。

今のうちから日々の生活にリラックスを取り入れることこそが最善の方法と言えるでしょう。






2017/07/03

NK細胞療法

先日こんなDMをいただきました。

もし先生の身内がガンになったら先生はどうしますか?と。

私は迷わずリラックスとNK細胞療法を選びます。


人間の身体は常に新しい細胞へと作り変えられています。

髪は伸びるし、爪も伸びます。

古い皮膚も垢となって剥がれ落ちます。

身体の中なので見えないですけど、血液や骨も日々作り変えられています。

そんな中、自分の細胞には全てMHCクラスⅠ分子という目印がついています。

これを基準に、免疫は自己非自己の判断をしています。

異物はこの目印が違うので、すぐに免疫細胞に処理されてしまいます。

ところが、ガン細胞は一応自身の細胞ですし、この目印自体が発現していないので、免疫細胞は判断に困ってしまうのです。

そこで登場するのがNK細胞です。

NKはナチュラルキラーの略です。

名前からして厳ついですが、このNK細胞は、MHCクラスⅠ分子を持っていないのが悪いとばかりに、問答無用で処理してしまいます。

日々数千個のガン細胞が出来ているのに、ガンにならないのはこのNK細胞のおかげなのです。

NK細胞療法は、取り出した自身のNK細胞を培養して増やし、体内に戻す治療方法になります。

ですので、身体に負担のかからない治療方法と言えます。

ただ問題が一つ。

今までNK細胞が機能していなかったからガンになったのに、今更NK細胞を増やして入れたところでガンを処理してくれるのかってことです。

ではなぜNK細胞が働かなかったのでしょうか。

NK細胞をはじめリンパ球は、副交感神経が優位のときしかリンパ節から外に出られないのです。

リンパ節に流入して来る異物は処理出来ても、組織で増殖するガン細胞は殺しに行かないと処理出来ません。

よって、副交感神経を優位にするためにリラックスを取り入れないと効果が期待出来ないのです。

NK細胞療法は保険が利かないのでかなり治療費がかかります。

ですので、今、既に身体の中にいるNK細胞がしっかり働くようにするのが最も賢い選択だと思います。

リラックスをすれば働きます。

リラックスというとサボリをイメージしてしまう人もいるかと思いますが、リラック
スこそ生きて行く上で最も必要なものなのです。

もしあなたがガンになったら、悲しむ人がいるはずです。

その人のためにも進んでリラックスし、免疫細胞を活躍させましょう。






2017/06/10

美肌への近道

美肌を手に入れたいなら、首肩の筋肉をしっかりほぐしましょう。


先日、メンテを担当させてもらっている海外のモデルさんと温泉に行って来ました。

帰り際、言われて初めて彼女達がスッピンであることを知りました。

エステで6年働いていた経験があるにも関わらず、全く気が付きませんでした。

この時の衝撃は忘れません。

わずか0.2mm程の厚さしかない表皮に何を塗るかではなく、基底層で元気な肌が作られることが美肌への一番の近道である。

理論上は分かっていましたが、ここまでレベルの高い実例を見せ付けられたのは初めてです。

嫌がられながらもじっくり見ましたが、少し見えるそばかすさえも肌の透明感が綺麗に見せてしまう。

基底層の大切さを改めて実感しました。

そこで、基底層で元気な肌を作る上で非常に有効なことが首肩の筋肉をほぐすことです。


心臓から出た血液は総頚動脈から外頚動脈、顔面動脈と首の外側を通り表皮の基底層に栄養を運びます。

首肩の筋肉が硬くなり交感神経が優位になると、前毛細血管括約筋が収縮し毛細血管の血流が悪くなってしまうのです。

この運ばれて来る栄養の中には、もちろん酸素も含まれていて、この酸素が無ければ最終的に細胞分裂が出来ません。 

まず、細胞分裂時にはモータータンパク質を動かすエネルギーとしてATPが必要になります。


このATPを作る過程で酸素が必要になるのです。

ヘモグロビンによって運ばれて来た酸素が細胞内に送られます。

細胞内ではミトコンドリアの内膜にある電子伝達系の複合体Ⅳで、伝達されて来た電子を酸素が最後に受け取ることでATPが作られます。

このATPを使ってモータータンパク質が動くことで微小管が伸長し染色体が凝集したり移動したりするのです。

ですので、細胞分裂には酸素が絶対的に必要になるのです。

現在のストレス社会において、OLや主婦の硬くなった頚部をエステの手技でほぐしきるのは中々困難です。

それだけに、これからのエステはこの頚部の血流をいかに改善させられるかが他店との差を付ける勝負所になってくるのではないでしょうか。




2017/01/19

マッサージ後の飲水

前回の続きで、脂肪に関する機器のコラムを書いたのだが、内容があまりにも過激なためUPはしばらく自粛することにした。

知りたい方は、当院主催のセミナーで説明するのでそちらをご利用いただければ。

そこで今回は、昨日マッサージに行って気になったことがあったので、それについて書こうと思う。

ちょっとした小ネタで、知識の有無を見極めるのに役立つので良かったら読んで欲しい。

行ったマッサージは、最近多い激安マッサージ店である。

技術がスゴい良く、さりげなく有資格者か確認したら、どうやら無資格者らしい。

激安店でこれだけの手技が受けられるのであれば、潰れる整骨院があるのも頷ける。

そこまでは良かったのだが、施術後、水を飲むかと聞かれ断ったら水分を多く摂ることを勧められた。

老廃物が出やすくなるそうだ。

その後うんちくを少々。

勿体ない。

手技のレベルはそこら辺の整骨院よりあると感じたのに、知識で有資格者との差が出てしまう。

スゴく良い人だったので、教えてあげたかった。

といことで、今回は「マッサージ後に水分を摂った方が良いの?」について書いて行きたい。

読むのが面倒な方のために結論から書いてしまおう。

どちらでも変わらないので飲みたくないのに無理して飲む必要は全くない。

その時ノドが乾いていたら飲めばくらいの感じである。

では説明して行こう。

糸球体という体液をろ過する場所に流入する血液量は1分間に約1300mlになる。

そのうち、皆が言う老廃物が含まれているであろう血漿量は約650ml。

その中から約1/5がろ過されるので糸球体ろ過量は1分間に約125mlとなる。

そして、ポイントはここである。

血圧が80~200mmHgの範囲で変動しても、輸入細動脈の血管抵抗が変化し糸球体毛細血管内の血液量は一定に保たれているのである。

これは、水を多く摂取して血圧や血液量に変化が出たところで、ろ過をする部分には何の影響も出ないことを表している。

よって、マッサージをした後に水分を多く摂ったところでおしっこが出やすくはなっても、それによって含まれる老廃物の量に変化が出るということはないのである。

<結論>

どちらでも変わらないので、ノドが乾いてたら飲めば良い。

昨日担当してくれた人が、いつかこのコラムを読んでくれることを願う。





2017/01/09

メソセラピー

先日、患者さんが知人に美容鍼を紹介したところ、クリニックで脂肪を溶かす注射をやろうか考えていると言われたそうである。

で、ネットで色々調べたところ口コミでもかなり賛否両論なので、実際どうなんですかという質問を頂いた。

実際に脂肪溶解と検索すると注射、機械、クリームなど色々出て来る。

クリームはやるまでもなさそうなので、注射や機械を生理学的に考察して行きたい。

まず、今回は注射について。

脂肪溶解注射(メソセラピー)を調べると、脂肪にダイレクトに注入することで脂肪細胞を破壊し脂肪を溶解するとある。

注入する薬剤を調べてみると、クリニックによって配合が様々だとか。

そこでメジャーな薬剤で見てみると、「フォスファチジルコリン」「L-カルニチン」「リドカイン」などを配合しているようだ。

まず「フォスファチジルコリン」の主な成分は大豆を原料にしたレシチンである。

レシチンにはどんな効果があるかというと、脂肪を分解しやすいように乳化する作用がある。

また、脂肪がエネルギーとして利用される為に血液中を移動する際、タンパク質と結合してリポタンパク質となる必要がある。

この際にタンパク質と脂肪を結びつけるのがレシチンである。

では次に、「L-カルニチン」は脂肪酸をミトコンドリアに運搬する役割を担う。

その後、運ばれた脂肪酸はアセチルCoA、TCA回路を経てエネルギー(ATP)になる。

「リドカイン」は痛み止めである。

どこのサイトを見てもレシチンに脂肪を分解する作用があるように記述されているが、実際はレシチンそのものに脂肪を分解する作用はない。

あくまでも、一般の人に分かりやすいように簡略化して書いているだけだろう。

そのため、溶解と分解という言葉が同じような意味合いで使われてしまっているのだ。

実際は溶解と分解では意味が全く違う。

ここで使われている溶解という言葉は乳化レベルのことなのであろう。

よって、メソセラピーによる過程は、

「フォスファチジルコリン」によって乳化された脂肪をリパーゼが分解し、分解されて出来た脂肪酸を「L-カルニチン」がミトコンドリアに運搬。

そして脂肪酸がアセチルCoA、TCA回路を経らてエネルギー(ATP)となる。

ここで気になることが一点。

そもそもエネルギーの過剰が原因で中性脂肪という形で保存しましょうとなったのに、エネルギー消費無しの状態で分解して用意したところで、また中性脂肪として再合成されるだけではないだろうか。

これはもはや、プロテインの考え方と同じである。

プロテインは、飲むだけで筋肉が付くわけではなく、筋トレをしている人がより筋肉を大きくしたい時に摂ることで効果を有するものである。

以上のことから、全く運動をしていない人がメソセラピーを受けても大した効果は期待出来ないが、運動している人がより脂肪を減らしたい時に受けると非常に効果的であると考察する。

補足として、先にも述べた様にクリニックによって配合が違うようなので、気になる方は受診するクリニックに確認してみて欲しい。







中性脂肪

<生成>

グルコースが解糖系でピルビン酸に分解され、ミトコンドリア内でアセチルCoAになり、アセチルCoAはクエン酸シンターゼによりクエン酸に変換、TCA回路を経てATPが生成される。

このときATPが過剰だとTCA回路のイソクエン酸デヒドロゲナーゼの酵素活性が抑制され、TCA回路の代謝が抑制される。

すると、ミトコンドリア内にクエン酸が蓄積。

蓄積したクエン酸はミトコンドリアのマトリックスから細胞質基質に輸送されアセチルCoAに戻される。

そして、アセチルCoAはマロニルCoA、アシルACPを経てパルミチン酸などの脂肪酸になる。

脂肪酸はグリセロールとエステル結合してトリグリセリド(中性脂肪)になる。



<分解>

トリグリセリド(中性脂肪)は、循環アドレナリン(エピネフリン)によって活性化された脂肪細胞内のリパーゼにより脂肪酸とグリセロールに加水分解される。

脂肪酸は細胞質内でアシルCoAになりL-カルニチンによってミトコンドリアに運搬されβ酸化されアセチルCoAとなる。

その後、TCA酸回路を経てエネルギー(ATP)になる。

また、絶食時やブドウ糖が少ないときはアセチルCoAをTCA回路で処理する際に必要なオキサロ酢酸が作れないためTCA回路が十分に回らない。

処理出来なかった過剰なアセチルCoAは肝臓でケトン体の合成に回される。

肝臓はケトン体を作り出すが、自分で消費しないよう酵素が欠けているので自身のエネルギー源としては利用できない。