2014/05/08

運動のメカニズム

前回、人間の機能はハイスペックであると述べたが、今回はその一部を紹介したい。

我々が日常行っている行動(随意運動)は全て脳でプログラミングされている。


たとえば、目の前の「たまご」を取るとする。


まず、光を情報として目から脳の視覚野に、たまごがそこにあるという情報が伝えられる。


次に、側頭連合野で「たまご」であることを確認。


次に、頭頂連合野で「たまご」の位置・方向・距離の確認。


次に、前頭連合野で「たまご」を取るという意思が決定される。


これらの情報を受けて運動連合野で、手を動かすためのプログラムが組まれる。

どの筋を収縮・弛緩させるのか。
その際、収縮・弛緩はどの順で行わせるのか。
力の入れ具合はどれくらいにするのかなど。

そして、運動野はこのプログラムに従って筋へ運動の指令を発する。


さらに、小脳が運動の指令と実際の動きとを比べ見張りをする。

動きに誤りが生じた場合、すぐさまプログラムを組み直す指令を出し、その誤りを修正し、きちんとした動きが出来るように調節している。

この間わずか0.04秒。


こうして、我々は「たまご」を通り過ぎることなく、また握り潰すことなく手に取ることが出来るのである。


一つの行動でこれだけのやり取りが行われている。


我々は一日にどれだけ行動しているのだろう。


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